修論 2

教員が研究室に複数いると、それだけチェックが多くなるから、より良い修論になると思われる。 たいてい、准教授か助教のどちらか一方に提出し、まず大まかな流れを見てもらう。次に、修正した修論をもう一方に提出し、やや細かい箇所まで見てもらう。 研究…

修論 1

2日間のセンター試験が終わり、試験時間のミスによる再試験や、英語のリスニングに登場したイラストについてのニュースが世の中を賑わせている。 一方、センター試験の実施で校舎内が立ち入り禁止となるため、学生にとっては平穏な2日間となる。 しかし、そ…

自己顕示欲

「メール」で触れた通り、毎日毎日たくさんのメールを受信する。 ほとんどは読んだ振りをして済ますのだが、たまに笑いをもたらすメールもあるので注意が必要である。 新年ということで、一通おめでたいメールを紹介したい。 それは、〇〇教授から送られたメ…

2018年

2018年もあっという間に終わり、ついに2019年になってしまった。 研究室には、教員が3人、実験助手が4人、そして学生と大学院生が15名ぐらい在籍していることから、規模としては決して小さくはない。 まして、博士後期課程の先輩も数名いることから、研究室…

メール

研究室内の配置は、教授は教授室、それ以外の研究室員は教員も、学生も、みんな同じ居室に勉強机がある。 居室の大きさは少し大きな声を出せば居室全体に聞こえる程度であり、決して大きくはない。それでも、多くの連絡事項はメールが多用される。 もちろん…

ディスカッション

研究室には、蜃気楼のように現れては消える教員から指示が数多い。 それもそのはず、教員の思い付きで学生に課し、一年後には忘れているのだから。 そんな中、マイナーチェンジを重ねながらも生き残っているものの一つとして、 夕方に行われる「ディスカッシ…

スポーツ 2

年に一度、研究室対抗のスポーツの試合では大いに盛り上がる。 午後から練習があればその時間までに反応を開始させ、 練習後に反応が終わるようにするといった 時間調整はお手の物であり、 このようなスケジュール管理は、 教員たちよりもスポーツの方が指導…

スポーツ 1

うちの研究室は「スポーツ」が大好きである。 研究室対抗の試合があれば、2ヶ月前ぐらいから練習を開始し本番に備える。 普段は実験量にうるさい教授も、この試合のための練習に対しては寛容で、 練習を推奨する感じさえ見られる。 その理由の一つは、学会で…

今宵は、食欲の秋、勉学の秋、スポーツの秋である。 スポーツについては、また後日にするとして、他2つについて紹介したい。 9月から12月にかけてというのは、非常に多くの学会が学術集会を開催する。 全国規模のものから、地方の支部会など様々である。 大…

実験ノート

実験の方法や結果を書き込んでいくのが実験ノートである。 実験ノートの書き方には非常に個性が出る。 その個性は単に文字の綺麗さだけでは語れない。 実験ノートの書き方についての参考書が販売されているぐらいだから、 奥深いものなのだろう。 以前はそん…

ブーム 3

次に紹介したいブームは「音読」である。 何かあると教員たちは音読をさせたがる。 例えば、学位論文の確認時に延々と読ませて誤りがないか確認する。 小学校や中学校以来の音読に戸惑うばかりである。 教員自身が読むならまだしも、 うんざりしながら読まれ…

ブーム 2

次のブームは「研究室名シール」である。 今回のブームもそうであるが、教員のふっとした思い付きで始まる。 トイレにタイマーが置き忘れていたことがあったらしいが、それが発端となっているのかはっきりとした理由を告げられぬまま指示だけを受けた。 テプ…

ブーム 1

この研究室はその時の流れでブームが生まれる。 これまで流行したブームの中から興味深いものを順に紹介していきたい。 最近は細胞数の計測が流行った。 その発端は、細胞数が酵素活性に影響を及ぼすからということだが、 実験結果が一定しない理由を追い求…

50:50

細胞を培養するとき、培地と呼ばれる液体にウシの胎児由来の血清を加える。 血清は、ウシ由来であることから個体によって成分が異なり、 1本500 mLで4万円前後と高価であることから、失敗できない買い物である。 そのため、飼っている細胞に合うかどうか、購…

*

「*(アスタリスク)」は、研究をしている人間にとって非常に重要な意味を持つ。 グラフに付くか、付かないか。 統計処理の結果に一喜一憂してしまう。 この研究室では、「*」は自身の研究の方向性を決める以上の効力を発揮する。 「*」の付いた結果を出せば…

タブー

大学、ましてや大学院までくると、校則に縛られることはほとんどない。 しかし、研究室によっては理解の範疇を超えるようなルールが設定されている。 この研究室もその場の流れで、あり得ないルールができたらしい。 経緯を知っている先輩は誰もいないけど、…

¥40,000,000

この研究室は恥ずかしがり屋の僕には丁度良い。 ちょうど一年前にこの研究室に赴くことになり、 盛大な歓迎で迎えられたけど僕には歯痒く、 今後も今のように窓辺で頭から布を被って研究室をひっそりと見守っていたいなあ。 それに、お客様が来て紹介される…

アクセプト

雑誌に論文が受理されるということは、研究における一つのゴールである。 「アクセプト」の一報が届いた瞬間、研究室中が歓喜に沸くものだと思っていたが、 この研究室ではそうではなく、いくつかの奇妙なパターンに分類される。 1. 腫物 話題に挙がることは…

コミュニケーション

研究室間の集まりで、他の研究室の教授、准教授、助教の先生方が杯を交わしながら会話しているのを見ると、見てはいけないものを見てしまったような奇妙な感覚になる。 その理由は、うちの研究室では教員たちが談笑していることを見たことがないからだ。 会…

イントロダクション

人生は選択の連続である。 選択肢の中からどれを選ぶかは自分次第。 例えばどの大学に入るか、この選択は今後の人生において非常に大きな影響を及ぼす。 大学と同様に重要なのが、配属される研究室だろう。 大学の研究室、特に理系では研究室が生活の大部分…