研究テーマとキーワード

研究室を変えるときというのは、修士課程に入るときか、博士課程に入るときしかない。途中で変更する人も中にはいるが、研究室の主任に不幸があったとか、研究室内の男女関係のもつれ、教員とのハラスメント問題など、基本的には大事となって否応なしにという感じだろう。

卒研のテーマと違った研究テーマに興味を持ち、修士課程から研究室を変える場合、インターネットで関連する研究室を検索する方法が一般的だろう。研究室のホームページに書かれている内容を頼りに、いくつかの研究室を選び出し、さらに地理的条件等を加味して絞っていく。この時点においては、研究室のホームページに書かれていることが、研究室選びを最も大きく左右する要因の一つとなる。そのため、研究室のホームページに正確な情報が載っていないと、研究室選びを誤ることになる。

うちの研究室のホームページには、「研究テーマ」「キーワード」を挙げている。研究テーマに関して言えば、疾患の発症メカニズムの解明と予防・治療法、早期診断法の開発と大まかに書いているので、特に問題はない。一方、キーワードに関して言えば、かなり嘘が入っている。全部で5個挙げているものの、研究室として現在も継続して行っているのは、ほとんどなく、強いて言うと1個掠る程度である。公益社団法人日本広告審査機構JAROが注意している「うそ、大げさ、まぎらわしい」にぴったり当てはまる。

研究室見学に来た場合は直接教えてあげることもできるが、研究室のホームページから「うそ、大げさ、まぎらわしい」表現を学生が訂正することは不可能である。そのため、研究室を選ぶときには研究室のホームページを参考にしつつも、「うそ、大げさ、まぎらわしい」表現に留意し、実際に足を運んで研究室に所属する学生たちに話を聞くことが重要だと思う。更新されていないホームページ同様、見栄えのいいホームページは要注意である。