セミナー 3

うちの研究室のセミナーには、文献紹介はあるが、研究報告がない。研究報告はセミナーでは行われず、毎週のディスカッションと半年に一度の中間報告会で行われる。その代わり、学会の後には学会報告が行われる場合もある。

 

学会報告では、全国規模の学会の場合には5題、支部会の場合には3題ほど学会で発表されていた演題を紹介しなければならない。学会に参加していない学生にとっては、非常に有用な情報であり、大変そうではあるが参加してみたいと思わせてくれる。

 

面白いのは、紹介する演題数である。昔はもっと少なかったようなのだが、教授が知り合いから「〇〇先生、それは少ないですね」とお酒の入った場で軽く言われた一言で増えてしまったらしい。外からの評価を異様に気にする教授らしい対応と言えばそれまでである。

 

逆に面白くないのは、教員が紹介しないことである。教員は行ったら行っただけで御終いとなり、研究室へのフィードバックはない。不参加の学生への還元や、参加者もすべての演題を聴いているわけではないので情報共有を目的とするなら、紹介する演題は多ければ多いほどいいはずである。

一度だけアメリカで開催された国際学会については、教員だけで参加したこともあり学会報告があったようだ。最近それがないのは、教員が国際学会に参加していないことも影響しているのかもしれない。学内のホームページに列挙されている業績リストを見ると、5、6年はアメリカやヨーロッパで開催されるような国際学会に行ってない。この研究室の停滞度合をよく表している。