川柳(表)

現在、第一生命主催で「サラリーマン川柳」を募集している。社会人とはまだまだ程遠く、給与をもらっているわけではないので想像でしか理解できないが、優秀賞に選ばれたものは時代のキーワードを巧みに組込んで詠まれている。

 

研究の世界でも似たような試みが行われ、サーモフィッシャーサイエンティフィック(Thermo Fisher Scientific)が毎年募集している。この「川柳 in the ラボ」では、最優秀人気賞に選ばれると3万円相当のギフト券が授与されるというから、研究室のみんなで川柳を詠むことになったらしい。実際に応募には至らなかったらしいが、先輩方の川柳をこっそりと紹介したい。

 

「悪くない Cellと迎える お正月」

   修論締切り間近の感じがひしひしと伝わってくる。

 

「雑用を 任されてこそ 一人前」

   真理ではあるかもしれないが、物も言いようとはこのこと。

 

「夜中まで 待てど細胞 すでに逝く」

「再現性 こんなに重い 言葉とは」

「結果なく 報告事項は 消耗品」

   灰色の気持ちが伝わってくる。

 

「よそ見した… アプライどこまで やったっけ…」

   実験のあるあるかな。

 

「ジャムのふた コンタミ恐れ すぐしめる」

「疲れかな チップ詰めする 夢をみた」

「ののしられ ストレス溜まり ポテチ食う」

   実生活にも影響が…。

 

「研究室 私服選びが おっくうに」

「帰りたい 早くおうちに 帰りたい」

   いよいよ精神的に来ている感じがします。しっかりと休養してください。

 

「つらくても 努力はみのる いつの日か」

   実るようなら裏面はないかもしれない。

 

(裏につづく)